2 Aug 2017

一日いちにちを丁寧に過ごす
今、ファロー四徴症で子どもさんとの入院生活を余儀なくされていて、付き添っておられるあなたへぜひ読んで欲しい内容です。
- 子どもさんの病気と向き合っていて苦しいこと。
- 今苦しんでいる目の前の子どもに対して、申し訳ないと思うこと。
- 今後のことを考えると辛いこと。
いろいろあって、考えれば考えるほど不安は尽きないでいることと思います。
その環境の中で、少しでも心が軽くなればいいな、と思い、この記事を書きます。
それは、”一日いちにちを丁寧に過ごす”というひとことに表されます。
よろしければ、お読み下さい。
入院付添い生活を楽しむには?

うちの子には病気があります。
ファロー四徴症という心臓病です。
3年前、その病気の根治手術をするために、自宅からかなり離れた病院に入院したので、ぼくと妻とうちの子の3人で、約1か月ちょっとの期間、個室での入院生活をしました。
ぼくはサラリーマンですが、その間はありったけの有給休暇を使って休みました。
足りない部分は欠勤になりましたが、ぼくにとっては付き添わない理由はありませんでした。会社を辞める覚悟でした。-実際には辞めてませんが-
うちの子が1歳の時です。
3人での入院生活は、それは辛いものでした。
数々の問題があり、色々な意味で辛いものでした。
ですが、”辛い”ばかりにフォーカスしないように、入院期間中心がけることとして、一つのことを決めました。
一日いちにちをおろそかにしないように、丁寧に過ごす。
ということです。

ともすると、付き添い入院生活においては食事ひとつをとってもおろそかになってしまいます。
ですが、日々の暮らしを大事にする姿勢は入院中であっても変えないようにしようと思いました。
辛さに引き込まれないためでもあります。
具体的には、
- 食事はきちんとしよう。
- 趣味を楽しもう。
- 子どもとたっぷり遊ぼう。
という3つのことを決めていました。
食事はきちんとしよう
朝食ひとつとっても、ちゃんとパンを焼いて、コーヒー(さすがにインスタントかドリップですが)を入れて、3人で揃って談話室のテーブルで食べるようにしました。ランチョンマットを敷いて、家で食べる生活を再現しようとしたのです。幸い、病院には大抵お湯もトースターもありますので、なんとか事足ります。
昼食、夕食はさすがに料理することはできませんでしたが、よほどのことがない限りはインスタントラーメンやコンビニ弁当を食べないようにしました。サラダを買って、ご飯を買って、おかずは近くのスーパーで手作り風の食材がなるべく多く入った惣菜を買って食べました。
そして最も大事なのが”おやつ”です。
これは太ってもいいから、絶対に欠かさないようにしました。
近所のスイーツ屋さんや、パン屋さんでまだ食べたことのないものを食べまくりました。ですので、この期間は痩せてはいないです。
また、食器選びも大事です。
紙コップや紙皿ではなく、割りばしでもなく、できるだけお気に入りのものを持参しました。
お気に入りのコーヒーカップ
お気に入りの茶碗
お気に入りの箸
あたかも、自分ちでティータイムをしているかのように生活しました。
ひとつひとつの行いを、すべてその時出来うる限りの最上級のもてなしにしようと考えてのことでした。
趣味を楽しもう
ちょっとでも空いた時間があれば、趣味を楽しむことにしていました。
ぼくの場合、ホームセンターで色々な”初めてキット”を探して、やってみていました。
その時始めたのが、革のブレスレット作りと革細工です。
革細工のはじめ方はこちらをどうぞ。
また、ちょっとだけでも保育士さんに面倒を見てもらって、夫婦で外出するのもありだと思います。
気分転換は絶対に必要です。特にこういう環境の中では、煮詰まらないようにすることが非常に有用です。
子どもとたっぷり遊ぼう。
遊ぶと言っても激しい遊びばかりではありません。
絵本を読んであげたり、散歩したり。
できる範囲の中でたっぷり遊びましょう。
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要は、たとえ入院中であっても、普段の生活と変わらない、むしろより良い生活が送れるように工夫しました。
”今、ここ”を楽しむことに重点を置いて生活しました。
気を紛らわせる効果もありますが、と言うより、今、この瞬間を精一杯生きていきたい、これに徹しました。
辛いことが目の前にある。
けれど目を背けるわけではなく、向き合いながら、一瞬一瞬を、時を重ねていく。
その先、退院後のことなんか考える暇もないくらい一生懸命生き、その時その時を大事に積み重ねていく。
この子とずっと一緒にいられるこの貴重な時間を。
そう考えて過ごしました。
受け入れ難い事実が目の前にあったとしても、”今、ここ”を生きること、どんなときもこれが大事です。
ぼくたち人間は、”今、ここ”でしか生きられないのです。
”今、ここ”を生きる
アドラー心理学では、「ダンスするように生きる」と言っています。
”今、この瞬間”をダンスを踊るように真剣に、丁寧に生きていくことが大事です。
”今、この瞬間”を生きることによって、過去も未来も、薄く、ぼんやりと見える程度になります。
今、この瞬間を丁寧に、一瞬一瞬をつなげていく。そうしてできた結果も、その時の”今”ということであり、結局は”今”が連続して続いているだけなのではないでしょうか。
たしかに生きた証があったということだけでいいのです。
それだけで十分に価値があることなのです。
ちなみに、そのうちの子はもうすぐ4歳になります。
お陰様で元気に過ごせています。
(まだ上手に話せませんが)
この記事を読まれたあなたの心が少しでも軽くなれば幸いです。
貴重な体験である入院付添いをできるだけ楽しんで下さいね。
貴重なお時間を使ってお読みいただき、ありがとうございました。
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